源氏物語と朝鮮

2018.02.20 Tuesday
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    河出書房新社
    ¥ 3,780
    (2017-09-08)
    コメント:日本人として、死ぬまでに一度は読みましょう。現代語訳で補いながら。

    JUGEMテーマ:読書

     

     『源氏物語』の現代語訳は数々あります。

     有名なところでは、瀬戸内寂聴、与謝野晶子などがあり、最近では角田光代が現代語にしています。

     他にも学生用に"飛んだ"超訳もあり、見ているだけで面白いです。

     天皇という当時の権力者でも酷い「いじめ」を止められなかったとか、そういう点を学んでほしいと思いました。

     

     ところが、今、ちょうど韓国の平昌オリンピックが開かれているなかで読むと、古代朝鮮の影響というものが少しあることを発見しました。読んだのは、いや読みつつあるのは与謝野晶子版です。これならキンドルで無料で自宅で読めるわけですから、いい時代になりましたね。

      

      光 の 君 という 名 は 前 に 鴻臚館 へ 来 た 高麗人 が、 源氏 の 美貌 と 天才 を ほめ て つけ た 名 だ と その ころ 言わ れ た そう で ある。(「紫式部. 源氏物語 01 桐壺 (Kindle の位置No.394-396).  . Kindle 版.」)

     
     
     この「鴻臚館に来た高麗人」について、金裕千氏(祥明大學校副教授)は、
     『平安文学に見られる「高麗」』という論文の中で、
    「『源氏物語』桐壺巻には、来日した「高麗人」の中に優れ た観相家がいて、七歳になる源氏の不思議な運命を予言するという記述が見える。 この「高麗人」は、鴻臚館に滞在しながら、「いと才かしこき博士」である弁や源氏 とすぐれた漢詩を作り交すなど、卓越した学才の持ち主であることが印象づけられ ている。先に触れたように、『源氏物語』が書かれた同時代に韓半島を統治していた のは高麗であるが、『源氏物語』は物語の時代を醍醐天皇の頃として設定しており、 この「高麗人」は渤海国からの国使である。・・・・ 
     桐壺巻の「高麗人」には、菅原道真ら日本の文人たちと交流を深めた史実や漢詩文の世界での渤海使の姿と、王位継承に関して観相を行なったという伝承世界での渤海使のイメージが緊張感をもって共存している。」
    と表現しています。
     当時、「高麗人」を外国人という程度で表現して紫式部はフィクションを構成したのでしょう。
     全体としては朝鮮半島付近の影響があったのは間違いなく、日本の文化もその影響のもとにあったのです。
     
     こんなことを考えて、平昌オリンピックを見ると、『朱蒙(チュモン)』や広開土王、李氏朝鮮の映画が思い出され、忠武路や乙支路を歩いた記憶も蘇ってきます。とくに、『済衆院』は衝撃的だったことをこのブログでも書いています。
     さらに、小平奈緒さんと韓国の選手の交流、真央さんとキム・ヨナの闘い、故金丸副総理と北朝鮮の関係、AKBの峰岸みなみさんが「喜び組」に参加したい真意など、様々に深めたいリレーションシップがあります。
     知りたいことがぞくぞくと出てくる平昌オリンピック番組鑑賞です。
      それにしても、sekai no owari の平昌オリンピックテーマ曲は、ハリー・ポッター、スーパーマン、スパイダーマンには適用できても、この世界最古の恋愛小説「源氏物語」には適用できません。
     「いつだって物語の主人公は笑われる方だ  人を笑う方じゃないと僕は思うんだよ」
     平安時代は、大君を笑うことは大逆、反逆だったからですね。光源氏が笑われたという話はないし、逆に光源氏が人を嗤っているという話もないので、「源氏」は稀有な小説なのかもしれません。

     

    歴史さんぽりーの|-|-|-|-|by ネコスキイ

    芥川の「西郷隆盛」

    2018.01.31 Wednesday
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      JUGEMテーマ:読書

       

       「西郷どん」がNHK大河ドラマで放映されています。

       事実と違うところを探すのが面白いと話題になっています。

       私としては、「変態仮面」の主役が役者として変態(メタモルフォーゼ)しているところが面白いのです。

       

       それはさておき。

       西郷については色々な小説家が脚色したり、事実をゆがめたり、はたまたそれが事実として徘徊したりということで、どれが本当の西郷隆盛なのかわからなくなっています。

       芥川龍之介が大正 6 年12年に書いた「西郷隆盛」には、史実という言われる史料に十分なる自信をもっているかどうかを鋭く問う精神をが描かれています。

       

       

       

      「僕 は ピルロン の 弟子 で 沢山 だ。 我々 は 何 も 知ら ない、 いや そう 云う 我々 自身 の 事 さえも 知ら ない。 まして 西郷隆盛 の 生死 をや です。 だから、 僕 は 歴史 を 書く に し ても、 噓 の ない 歴史 なぞ を 書こ う とは 思わ ない。 ただ いかにも あり そう な、 美しい 歴史 さえ 書けれ ば、 それ で 満足 する。」
      芥川 龍之介「 西郷隆盛」 (Kindle の位置No.272-275).  . Kindle 版.
       「ピルロン」は学術的懐疑主義者ということで軽く理解しておくとして、この一節に芥川氏の作家精神が表れているように思いました。史実は信じられないという清算主義、史料しか信じないというコント流実証主義がありありと表現されていて、「美しい歴史」を書くという芸術至上主義を主張しているのです。
       歴史を信じないならなにを信じるというのか。史料にしか頼らないなら後世の努力は無になります。
       『レイテ戦記』を書いた小説家は、新しい戦争資料が出てきたらそれに基づいて書き直し、真実に接近しようとしました。真実に接近するという人間の行動と努力に信頼を置いています。芥川にそれはないのです。
       
       今回はドラマを面白くするために、真実を知りながら、そこから想像力を膨らませています。たまたま、その想像が後世に出てきた史料とぴったっと当たることもあるので、ドラマの魅力があるのはそこだと思うのです。「美しい歴史さえ書ければ」それでいいとは、作家も脚本家も演出家でさえ思っていないと思います。
       大正6年12月は西暦1917年12月なので、ちょうど100年目(と一カ月)にあたります。世界的事件として「ロシア革命」の年。旧暦2月の帝政崩壊と旧暦10月のレーニンの労働者・兵士ソビエト政権の誕生の双方合わせて「ロシア革命」と呼んでいます。
       そんな中で、当時のインテリとしての芥川がものした小品が「西郷隆盛」だったとは。彼の結末を知る人は、さもありなんということでしょう。

       

       

      歴史さんぽりーの|-|-|-|-|by ネコスキイ

      長崎Nangasacの雪から

      2018.01.11 Thursday
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        コメント:kindleなら無料で読めます。

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         去年から今年は長崎にまつわるニュースが多いように思います。勝手な想像ですが。

         去年から言うと、カズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を取りましたが、彼は長崎出身。最初、長崎の被爆者の話を書いて英国で注目されていました。ハリー・ポッター役のラドクリフ君が彼の物語をよく読んでいて、素晴らしいと語っていたのを思い出します。

         今年は何故かプロレスラーで元参議院議員の男性(あえて名前は書かない)が長崎市長選の出馬することを表明しています。

         そして、この冬一番の寒波で長崎に7センチの雪が降りました。九州全体は災難が続いて安寧な生活が求められています。

         長崎出身といえば、福山雅治、さだまさし、前川清、美輪明宏、長濱ねる(欅坂46)、TAKAHIRO(exile)、川谷絵音(ゲスの極み乙女)・・・抒情的な歌手・アイドルを輩出しています。

         

         ところが、とあることで読書の楽しみを子どもに教えていたら、『ガリバー旅行記』の重要性が『吾輩は猫である』の重要性とともに思い出されてきたのです。

         そこに、英文で読むと、日本を経由してオランダ、イギリスに帰るというところが出てきて、その部分に長崎と思われる記述があるのに気づきました。

         

         Nangasac !!

           

        "On the 9th day of June, 1709, I arrived at Nangasac, after a very long and troublesome journey." 
                     Swift, Jonathan. Gulliver's Travels (AmazonClassics Edition) (p.235). Amazon Classics. Kindle 版より

         

          これは「長崎」のことでしょう。今まで、真面目に読んできていなかった私を恥じます。

          「ラピュタ」という言葉はジブリでおなじみですし、「ヤフー」も毎日検索で使っていますが、これらもガリバー旅行記にでてきます。

         しかし、この「長崎」Nangasacの発見は自分の"読書旅行"での発見としかいいようがありません。

         

         実は、NHKの「西郷どん」の初回でも、鹿児島を意味するCangoximaという文字が出てきて、島津斉彬の世界性とその影響を垣間見るシーンが出てきます。それに近い感動を覚えたのが今回の英文読書でした。

         

         「ガリバー旅行記」には、さらに、

           However, a malicious rogue of a skipper went to an officer, and pointing to me, told him, “I had not yet trampled on the crucifix;” but the other, who had received instructions to let me pass, gave the rascal twenty strokes on the shoulders with a bamboo; after which I was no more troubled with such questions.
          Swift, Jonathan. Gulliver's Travels (AmazonClassics Edition) (p.236). Amazon Classics. Kindle 版.

           

        と書いてあり、踏み絵(最近は、絵踏み、というらしい)について、触れているところが、1709年の「鎖国後」のリアルな歴史的事実をある程度踏まえた小説なんだ、と感心しました。(鎖国という言葉もすでに古いらしく、「鎖国などの幕府の対外政策と読み替えるべきだということです。)

          

        歴史さんぽりーの|-|-|-|-|by ネコスキイ

        トランプ氏ですか。

        2016.11.11 Friday
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          JUGEMテーマ:ニュース

           アメリカ大統領選。

           アメリカの“主要”新聞がクリントン氏当選を支持していたのに、ふたを開けるとトランプ氏が実質当選という結果になりました。

           得票数は少しクリントン氏が多かったようですが、各州のほとんどが総取り方式を採用しているため、選挙人の獲得数が上回ったためトランプ氏になったのです。

           これが民主主義というべきかどうかは別ですが、日本でも「小選挙区制」という総取り方式があるので、笑えません。

           

           今回の争点はたぶんアメリカ国民をほんとうに守れるかどうかということだったのでしょう。

           日本の米軍基地を撤退すれば、アメリカの負担は減ること間違いありません。

           トランプ氏はTPP反対なので、アメリカを支えにやってきた日本政府は困り、強行採決は茶番化しました。

           株価は急激に下がりましたが、その反対にV字回復して先行き不透明の様相を呈しています。

           

           これからどうなるのか?

           多くの人々は不安を抱えつつ暮らしているのが本音ではないでしょうか。

           ブレグジットに続く、トランプショックは当面続きますが、株価や為替はどちらに転ぶかはファンデメンタル次第です。

           木村太郎氏が当てた!と喜んでいますが、多くの人たちは分かっていた事件ですよ。

           

           

           

           

          歴史さんぽりーの|-|-|-|-|by ネコスキイ

          やっべっぇぞ南山城村の人・ナダル

          2015.10.12 Monday
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             今年のキングオブコントは、コロコロチキチキペッパーズ(コロチキ)というコンビが優勝しました。いつも、この番組を楽しみにしていて、どんなシュールなコントを見せてくれるか、その時代を反映しているかを研究しています。
             今回のコントはテレビもyoutubeも何回も見てしまいました。今朝も、「あさがきた」の前に1回見て元気を頂きました。

             さて、そのコンビの芸名ナダルさんは、時代劇に出てくる眉毛の太い僧呂のような顔、または、文楽の人形のような顔をして、声は声優です。この声は、ドクタースランプのような、声変わりしないまま気道だけ太くなったような、気取った声で、標準語に京都弁を混ぜた不思議な発音なのです。

             なのに、漫才やコントをしているという異色のコメディアンなのです。今回のようなコントもでき、また、ザ・ボンチの「おさむちゃんです」のようなギャグ、「やっべぇぞ」で1ネタ引っ張る漫才もできる両刀使いなのです(喉が緊張してストレートに発音できないという吃音の面白さ(? ここには「見下げ」という差別的意識が潜在していると思います)を利用したギャグではありますが、松竹の寛美もアメリカの歌手も利用してきた笑いと芸術表現なのです)。

             今回、優勝した理由は審査委員に任せますが、その「やっべぇぞ」を封印しつつも、奥からこみあげてくる笑いを創造するコンビと将来性に軍配が上がったように見えます。

             ナダルさんが、何かしゃべる時は、どこか夢見たような眼で斜め上を見るのは、乙女チックな狂気と緊張を意識しているのです。その正常な狂気も、中学時代の少し変わった人間を仲間はずしにする幼稚ないじめに起因することが、後で分かりました!その鬱屈した気持ちを武器として、笑いに変えたのです。「醜いアヒルの子」だったようです。

             もちろんそういうコントを意識し、決勝戦で見せた卓球コントの狂言のような諧謔性を理解したとしても、私は、決勝が決まったあとのコメントに注目してしまいました。

             彼は、京都の唯一の村、南山城村の出身で、みんなに色々と世話になったことを感謝していました。ここは、京都でも秘境の地で、宇治茶などを栽培している約3000人の村です。

             ウィキペディアによると、かつてCMにもよく出ていた書家の榊莫山先生の生地であり、現在は河内音頭で有名な河内屋菊水丸氏が住んでいるということです。

             その地で育った、小学校も中学校も1つしかない村で育ったということを、堂々と語れる勇気、村のみんなに感謝を語れる幸せをもつコメディアンを発見したのです、私は。しかも、かれは、“村民の血税で作った”、村の公共ホールで凱旋公演を、しかも、賞金で催し、残りの金は母親に渡したいというのです(う、う、っ。なんていいやつだ!!涙、涙)。
             また、相方の西野さんの支えも、だいぶん年下なのに精神的にガッシリしています。また、ツッコミもうまくかみ合っています。

             すばらしきかな。それにしても、一見、オカマのようで、見た目は文楽人形のようなキラキラした目をもつコメディアンは他にいないのです。

             嫌う人は嫌うでしょう。でも、好きになったらのめりこむのです。

             これからはナダル・エボリューションを見たいものです(笑)。
             そのための提案。
             
             1.卓球ネタで使われた曲の作曲グループsurfaceとコラボしてほしい(surfaceはtwitter上でokしていますし)。
             2.文楽人形との競演をしてほしい。
             3.声優としてもデビューしてほしい(美声の京都人として)。

             以上。

              P.S.
              「モニタリング」という番組で、相方が橋本まなみ!?と結婚して引退するという決意を表明したとき、ナダル氏は、それなら僕も引退すると発言し、相方愛と腹のくくり方がわかりました(この番組は新しいビックリ番組です)。
             辛い芸能界での生き様を垣間見たようになり、ますます、コロチキを応援したくなりましたね。すばらしい、拍手。






             

             

            歴史さんぽりーの|-|-|-|-|by ネコスキイ

            JapanTimesへの投稿

            2015.08.17 Monday
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              Dear  international NewyorkTimes and Japantimes

               

              I read the INT and JapanTimes everyday.

              It’s why I can get the world-wide information by reading the newspaper.

               

              But recently,I discovered the political error in “editorial”.

              It’s the article of July,21,2015 in INT,“JAPAN WRESTLES WITH PACIFISM”.

              The article is as follows :

              <<<<<< 

              At the core of the debates is Japan’s Constitution,imposed by the AmericanArmy in 1947.It has permitted the Japanese military,known as the Self-Defense Forces,to engage only in self-defence.

              >>>>>> 

               

              I think,

              There are two errors in this article.

               

              #First

              The big error is “imposed by the American Army in 1947”.

              This expression is an error or mistake of the translation,and that is poltically nervous problem.There are many theories and opinions on the present Constitution on the point of this term,as you know.

              To some extent,Japan’s Constitution was constructed by Japanese modern thoughts since Meiji Era.The Japanese thoughts had reached the 1947’s Constitution ,like the scholar,Yasuzo Suzuki e.t.c..

               

              #Second

              “It has permitted the Japanese military,known as the Self-Defense Forces,to engage only in self-defence.” This is a mistake,too.

              It’s why the article 9,the second term is “land,sea,and air forces as well as other war potential,will never be maintained”

              So,Japan’s Constitution has “not” permittied the Japanese Military.But the right of defence only remained.

              But ,in fact,the Self-Defence Forces(SDF) is the real military force obviously at the point of its military equipment ,so that SDF cooperate with the American Forces in the big drill.

              Maybe,the Americans can hardly understand its reason. The conservative politicians occupied the major of the congress seats and  ignored the new pacifist Constitution.

              In spite of that,literally thinking,the old imperial Japanese military had to be destroyed. It had the important reason.that is :

              If the American Army,especially Macarthur,did not impose the present Constituition to the old ruler in those days,Japan’s imperial politicians would have refused the new one,as you know.

              And the old japan’s politicians oppressed the all of the Japanese people,progressive or conservative,especially democratist,Christian,and so on against the war.

              The democratists,socialists,communists in the wartime studied the western democracy and the legacy of Japanese democracy ,and insisted the independence and the sovereignty of nation,the right of revolution,and the fundamental human rights before the WW

              Its theory and thoughts corresponded to “imposed Constitution” eventually or naturally,and it’s was fortunate.So,the people welcomed the new one willingly.

              The persons that call it “imposed Constitution” is the old rulers or the successors that oppressed the people in wartime.

               

               

              The article of “editorial” is not fair historically as a newspaper.

              I’m afraid that the article will spread all over the world.

               

               

                                                                  August 15,2015

              歴史さんぽりーの|-|-|-|-|by ネコスキイ

              世界史学習ノート3 〜海賊の役割

              2015.06.28 Sunday
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                 ノルマン人は、「海賊」の子孫とは言え、川を遡れるがゆえに、内陸まで進出することになります。
                 デーン人やノール人は前回、西ヨーロッパに進出したと書きました。

                 この点をもっと深めてみましょう。
                 
                 セーヌ河口一帯に定着したデーン人は、ノール人出身のロロを首領に立て度々西フランクを脅かし、10世紀初めにには西フランク王国のシャルル3世からその土地の領有を認められ、ノルマンディ公国を建てました。この「ノルマンディ」が第二次世界大戦で西部戦線の局面を転換させる歴史的な土地になりました。アニメ「ワンピース」に出てくるロロノア・ゾロはフランス西部の街、サーブル・ド・ロネー出身の海賊ロロノワがモデルですが、遍歴してカリブの海賊に成った"有名人"です。ハバナを侵略するスペイン人と戦っています。「ロロ」というところが何か歴史的因縁を感じますね。


                 また、イングランドにはしはしば侵入し、その対抗の意味もあってウェセックス王のエグバードは9世紀前半にアングロ=サクソン七王国を統一し、その後もデーン人は侵入を繰り返しましたが、9世紀末のアルフレッド大王によって一時撃退されたのです。
                 

                 さらに、11世紀初めになると、デーン人のクヌートはイングランドを征服してデーン朝を開き、その後デンマーク王位を継承。そのうえノルウェー王にも即位したため、北海を内海とする一大帝国を築き上げました。
                 

                 その後、ノルマンディ公ウィリアムは、王位継承を主張してイングランドに侵入し、ハロルド2世をヘースティングズの戦いで破りました(ノルマン・コンクェスト)。この戦いの様子はフランス・ノルマンディ地方のバユー市立美術館にある70メートルにも及ぶタペストリーに詳細に描かれています。 日本の絵巻物に相当しますが、このタペストリーに描かれている船はまさしくヴァイキングの船ですね。ハレーすい星まで描かれています。詳しくは下記。

                 「ヘイスティングス」をグーグルMAPで見ると、「バトル・ロード」とか「コンクェスト・ホスピタル」だとか、歴史にちなんだ命名があります。それにしても、「コンクェスト・ホスピタル」って、「征服病院」ですよね。あまり良い名前とは思えませんが。

                 この征服が始まりで約300年間、フランス語がイギリスの上層部に定着する結果となりました。イギリス議会を「parliament」というのは、フランス語の「parle」(話す)の変形なのです。この言語支配を打ち破ったのが、チョーサーであり、シェイクスピアだったのです。

                 


                https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%82%BF%E3%83%9A%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC

                 

                歴史さんぽりーの|-|-|-|-|by ネコスキイ

                「共産党が変質した」????

                2015.06.28 Sunday
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                     ジャーナリスト神保哲生氏と社会学者の宮台真司氏が、ネットの「ニュースコメンタリー」で、外国特派員協会での志位氏の発言をとりあげています。
                   志位氏の発言とは簡単に言うと、政権を取った場合、ー衛隊は当面は維持する、天皇制も維持する、ということです。

                   これらの発言を踏まえて、二人は「共産党は変質した」という認識を引き出していますが、ほんとうでしょうか。
                   
                   外国特派員協会のビデオを見ても、自民党の作り出した自衛隊という矛盾と「共存」するという所など、前より踏み込んだ発言をしているのは間違いありませんが、共産党は命をかけて守ってきた民主主義の政党として当然のことを言っているようにしかみえません。
                   「政権を取った場合」ということを前提に話しているのであって、政権を取っていない政党としての政策として、自衛隊違憲、天皇制は憲法を守るなかで維持するのも、しごく当然です。
                   
                   問題なのは、宮台氏が日本共産党のことを、彼の人生経験を踏まえて「民主主義ではない」「独善」と言っていることです。機関決定のことしかできないなどというのはお門違いというほかないでしょう。

                   何かをバックにした発言のように見受けられますし、共産党に対する偏見と差別の歴史が心から払拭されていなのでしょうね。そして、それらが、アメリカ、ソ連、中国などという大国からの干渉、またそれと結びついた経済界からの圧力から生まれていることも、本当に知らないのかという疑問も残りました。
                   六全協以降の議会主義路線についてまで知識としては持っているようなので、政治史とともに運動史・差別史を学者としては勉強してほしいものです。そういうところが、まさに「日本の難点」ということです。
                   また、その点を、神保氏もジャーナリストとして掘り下げて、質問してほしかったですね。

                   
                   
                   それにしても、躍進すると政権論が出てくるというのはうれしいものです。
                   偏見を払拭して、「共産党わさび論」でなく、「共産党主食論」に転じる日がくることを祈ります。

                  歴史さんぽりーの|-|-|-|-|by ネコスキイ

                  世界史学習ノート2 〜海賊の役割

                  2015.06.21 Sunday
                  0

                     ノート1では、点から始まる宇宙誌と世界史、そのうちチェチェンに見られる弾圧から戦争放棄の位置づけと独立問題について考えました。
                     今回はテーマ学習として、「海賊」(パイレーツ)を選びます。
                     尾田栄一郎氏の「ワンピース」の発行部数が3億を超え、ギネスに記録されたことから、「海賊もの」についての歴史的位置づけをきちんとしておく必要があるからです。
                     
                     ディズニーランドの施設「カリブの海賊」やジョニー・ディブ主演の映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」、そして「ワンピース」。NHK大河ドラマ「平清盛」は瀬戸内海の海賊と交流から富をなしたという設定でした。
                     これらは時代の英雄であり、むしろ賞賛される必要悪として登場します。
                     ところが、観察する視点が違えば、倭寇のような海賊になり、鄭成功のような海賊の子も、善と悪を行き来する人物もあらわれます。「チャングムの誓い」でも済州島で倭寇が暴れ、そのどさくさまぎれに主人公が監獄から脱出するというシーンがありました。
                     現在は、ソマリア沖、マラッカ海峡での海賊による被害が多発している状況で、自衛隊派遣がなされるようになりました。これらは、貧困と無知から海賊になるという道をたどった哀しい物語なので、武力よりも教育援助が求められています。
                     
                     
                     ヨーロッパにおける「海賊」として、歴史上有名なのは、ヴァイキングと呼ばれたノルマン人です。ノルマン人はスカンディナビア半島やユトランド半島に原住していた北方ゲルマン人の一派で、主にノール人(ノース人、ノルウェー方面)、デーン人(デンマーク方面)、スウェード人(またはスヴェア人、スウェーデン方面)に分かれていたのです。
                     彼らは8世紀半から本格的に活動を開始し、9世紀には爆発的にそり活動範囲を拡大させたといわれています。
                     ノール人やデーン人はおもに西ヨーロッパ地域(イングランドのノルマン・コンクェストなど)に進出しましたが、さらにここから分かれた一派は南イタリアとシチリアにおいて新たな国家を建設しました。11世紀の南イタリアでは、イスラーム、ビザンツ帝国、教皇勢力、神聖ローマ帝国の支配が入り乱れて紛争が絶えなかったため、ノルマン人は傭兵として勢力を伸ばし、ついにはノルマン人の指導者であったルッジェーロ1世は、ローマ教皇支援のもとシチリアを征服したのです。
                     一方、スウェード人の一派は北西ロシアに進出し、ロシアの起源となる国家を建設しました。
                     こうしたノルマン人の活動は、マジャール人やイスラーム教徒の侵入と合わせて第2次民族大移動とも呼ばれ、フランク王国に新たな社会システム(土地を保護するための封建的主従関係、フューダリズム)を展開させることになりました。
                     
                     ノルマン人は、北ヨーロッパの原住地において狩猟・牧畜・漁業などで生計を立て、製鉄などの手工業においてもすぐれた技術をもつ一方、他地域との交易をおこない、商業・植民活動を進めました。宗教については、当初、北欧神話の神々を信仰していたが、西ヨーロッパへ進出する過程でカトリックを受容しました。進出に利用した船は、全体に細長く両端が反りあがった形をしており、船足が早く、吃水が浅くてオールでも漕げることから河川の遡行も可能でした。こうした当時のヴァイキング船が、オスロ郊外のゴクスタやオセベルで出土しています。
                     ノルマン人はアイスランドにも進出していて、文学作品『サーガ』や神話・英雄伝説を集めた『エッダ』がつくられ、今に伝わっています。

                     漫画大賞を受賞した『ヴィンランド・サガ』は、以上の歴史をフィクションを交えて描いています。日本の漫画は世界をヴァイキングのように席巻しつつあります。

                     

                     海賊といえども、長い歴史でみれば支配者であり被支配者であったのです。貴族でもあり貧民でもあったのです。

                     ゲーテの『教理問答』をパロディ化したマルクスを思い出します。

                     「その土地は、おじいさんからもらった。その前も先祖からもらった。その前は盗んだのです!!そして、また盗まれたのです。」


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                    世界史学習ノート1 〜チェチェン

                    2015.06.21 Sunday
                    0

                       高校では世界史は、猿人の発見から入るのですが、どんどん発掘され現在では約500万年前までわかっています。
                       このブログでも紹介した浜林正史さんの『世界史再入門』では、世界史の記述がビッグバンから始まっています。
                       そこまでさかのぼるならついでに、曲面的な点から始まったインフレーション宇宙から始めてほしかったのですが、そこから始める意義は人間は「運動」を含む「物質」から出来上がったのだという唯物史観にあります。
                       いくらさかのぼっても、神が存在しないということが、歴史学からも宇宙理論からも詳細に証明され、古代から中世にあらわれ現在でも多大な影響を及ぼす宗教が自然消滅する契機をつくるのです。
                       
                       この歴史の連続の中で、大きな画期となったのは‥(その前はまだ解明されていない)、▲咼奪哀丱鵝↓C狼紊涼太検↓だ弧燭涼太検➄人類の誕生、搾取の開始点、➆戦争放棄、です。
                       量子生物学というのが存在するように、クォークやレプトン、そしてストリングのレベルから歴史を考えなおしてもいいのではないかと思うこの頃です。
                       極端な話をすると、超弦理論のストリング様態が、人類全体の戦争放棄の要因になるという結論を導きだすことができる歴史学なら、物理から歴史まで一貫して学ぶ意義があるように思います。

                       そこで今回から、現在問題になっている「戦争か平和か」という安保法制に関連して、歴史を学んでいきます。
                       まずは、チェチェン共和国から。なぜかというと、旧ロシア、旧ソ連、そして現ロシアから独立しようとたたかっているからです。それを学ぶと今の日本のかたちと状態が見えてくると思うのです。

                       以下の文章は、歴史検定1級の過去問から引用し、学習用として私なりに改編したものです。
                       


                       ロシアとチェチェンとの間には、征服と抵抗の歴史がある。ロシア帝国による植民地化、ロシアからおこった共産主義の支配(注:本当は共産主義ではない--ブログ著者)、スターリンが進めた民族ぐるみの強制移住、ソ連消滅後のロシアによる軍事的弾圧など、絶えず大国ロシアと小国チェチェンの間には緊張関係が存在した。『屋根の上のヴァイオリン弾き』はその強制移住を反映したパフォーマンスである。
                       これらに対し、チェチェン人は絶えまない抵抗をおこない、その独立不羈の性格と勇猛心はしばしばロシア文学でも描かれている。
                       たとえば、ノーベル賞作家ソルジェーニツィンは、「反革命分子」に対する凄惨な拷問と処刑を告発する小説『収容所群島』のなかで、チェチェン人について「いつも胸を張って生き、その敵意をかくそうともしなかった」と表現している。
                       
                        それほど抵抗しているのに、日本人的感覚からいうと、ロシアは何故チェチェンの独立を認めないのだろうか。チェチェン共和国はスンナ派のイスラーム教徒であるチェチェン人が多数派を占めている。それゆえギリシャ正教を主とするロシアとの紛争は宗教と民族問題がロシアとの緊張関係の大きな要因となっている。
                       近年は、さらに大きな要因として資源問題が存在する。チェチェンはカスピ海沿岸に産する石油・ガスを黒海沿岸に運ぶパイプラインのルートにあたっていて、これがロシアがチェチェンを独立させない譲れない理由である。
                       また、それがロシア経済のアキレス腱ともなっている。
                       
                       2002年に起こったチェチェン武装勢力によるモスクワの劇場占拠事件は、パレスチナの自爆テロと同じく、国際的に糾弾されるべき事件だった。それはテロでは問題は解決しないからである。
                       20世紀においてフランスの第一次インドシナ侵略戦争、ベトナム侵略戦争、アルジェリア侵略戦争など、自国より優越した軍事力を持つ国にたいして、自立と独立を目指して激しく抵抗し、成功した事例が数多く存在するが、チェチェン人は今後も自立を目指して独立運動を続けていく。このことがアメリカ、フランスをはじめとした帝国主義戦争、反共産主義戦争の無意味と良い意味での大国の地位低下を招いてきた(この事態は、第2次世界大戦で日本が中国に侵略戦争を仕掛けたことやドイツがポーランド・オーストリアに侵略した歴史を反省しないという意味では、2重の加速度的地位低下を招いている)。
                       一方で、弾圧した側のロシアはBRICsの一員として経済的な上昇の道を歩みつつ、最近ではウクライナ内にあるクリミア編入問題など、チェチェン以外でも軍事的に「強いロシア」をアピールしつつ黒海での覇権を握り、帰ってきた浦島太郎のような「大国」としての地位を強固にしようとした。
                       それに反して、2014年にはOPECのシェールガス対策の影響もあって、原油の値段が半額になりサウジに次ぐ原油原産国としての地位が揺らぎつつあるため、核兵器廃絶の大きな世界的流れに反してなお一層、クリミア編入問題に核兵器使用で威嚇するなど国際的に孤立を強めているように見える。

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