新たな視点が生れる! (最終回)  連載48

2009.03.23 Monday
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    以上で、「久々の物理学」連載が終了しました。  なかなか難しいので読みきれないか、日本語に聞こえない場合もあったかと思いますが、私としては、大いに復習になり、また新たな視点を獲得したつもりです。地球上の放射線は超新星爆発以来のものであり、光速度に近い速度で動く物質の時間の遅れや粒子と波動の双方を性質をもつ量子論などは、生きてものを考える上で、現代人の素養です。さらに、確定していると見える法則の矛盾を正直に見据えて、新たな地平を切り開く勇気を与えてくれますね。何を見るにつけても、科学的な視点が大切であり、その基礎として物理を選んだのは正解でした。社会や政治、芸術にしろ、発展的な視点が必要なのです。よくぞ、ここまで付いてきていただきました。ありがとうございます。 次回から、トポロジー、位相幾何学に挑戦していきたいと存じます。
    久々の物理学|-|-|-|-|by ネコスキイ

    半導体のエネルギー準位的理解 連載47

    2009.03.23 Monday
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       エネルギー準位から見ると、導体の自由電子も、価電子が流動しているだけで、深いところにある電子は、安定的に拘束されてます。原子の化学的性質を決定する価電子で、原子の一番外側に電子が入るバンドを価電子帯といいます。半導体は、価電子が、熱エネルギーによって禁制帯を超えて別のバンドに移った場合、のこされたホールが正電子のように動き回るので、電気伝導に寄与します。ゲルマニウムやケイ素などがこの電気伝導の機構をとるので、真性半導体とよばれています。
       一方、これに原子価が5のアンチモンや砒素を混ぜる(ドーピングといいます)と、価電子が1つあまるので、電子が動き回ることになります。これをN型半導体といいます。また、原子価3のホウ素やアルミニウムを混ぜると、電子が1つ不足して、ホールができますが、これが正電子のように動くことになります。これをP型半導体といっています。
       これらの応用としては、電流の整流や、トランジスタの増幅作用につかわれています。
       さらに、シリコンウエハーに、成型して回路を作ると、インテグレイティド・サーキットICになり、さらに写真技術などを応用して密度の高い回路にするとLSIなどにして、回路の小型化をはかることができます。

      久々の物理学|-|-|-|-|by ネコスキイ

      元素の周期律再考  連載46

      2009.03.23 Monday
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        この世に元素は100程しかないのが不思議です。地球上の放射線の起源をたどったら、超新星の爆発の名残でした。その時に形成された元素が現在の地球と人間を形作っています。この100程の元素を化学的物理的性質で分類して、縦に質量の順番、横に化学的性質で並べると、まるで螺旋のような表ができました!発見さたのはロシアのメンデレーフです。当時はまだ見つかっていない元素もありましたが、そこはいつか発見されるものとして、空白にしました。現在は、これを電子のエネルギー準位から把握して、一番エネルギーが高く活性のある「価電子」の配置系列と認識できるようになりました。原子番号順と原子量順の逆転現象は、たとえばコバルトとニッケルにあります。この説明困難をモーズレーが、固有X線の分析で解決しました。
        久々の物理学|-|-|-|-|by ネコスキイ

        量子電気力学という分野 連載45

        2009.03.22 Sunday
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          シューレディンガーの方程式は、量子論の力学化でした。さらに、電磁波については、マックスウェルの基礎方程式に、波動関数を電界と磁束密度にしたがいながら適用します。が、粒子性が現れないため、「量子化」の手続きを行って、光子の生成・消滅作用を与えます。この理論を量子電気力学というそうです。これ以上は、専門的になります。
          さて、水素原子のエネルギー準位は電子の波動性によって理解されます。これは電子雲という概念で学びましたね。また電子はスピンと言われる自転をおこなっていますが、物質波という概念と合わせると、自転の意味がよく分からないです。パウリの排他原理として化学でも習うところです。陽子、中性子、ニュートリノにもスピンがあるそうです。磁気モーメントをもつところから、判定されています。
          久々の物理学|-|-|-|-|by ネコスキイ

          電子と言えども限りない連載44

          2009.03.22 Sunday
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            前回、強い力について説明しましたが、クォークが6つ確認された現在のところ、強い力はクォークの間に働く力で、核力は二次的な力になります。また、電磁力と弱い力は統一される可能性があり、「電弱力」とも呼ばれるようです。さらに、クォーク、電子、ニュートリノに構造があることは、現在まだ知られていませんが、これからヨーロッパのCERNの研究で何か分かるかもしれません。
            さて、特に電子について。電子顕微鏡はなくてはならない機器になってますが、ここに電子研究の成果が現れてます。電子には粒子性と波動性の二重の性質があり、これを物質波と呼びましたね。光の代わりに電子を、レンズのかわりに電圧を使います。物質を「見る」と言うことは、言うなれば、光子を衝突させて跳ね返ってきたものを感じることですから、電子もその役目を果たします。しかし、衝突した対象物質は、散乱して移動します。したがって、人間には電子がもどってくる間に、対象物質の位置と運動量を同時には確定できない、という基本的な原理があります。これを不確定性原理といいます。
            これまでは、ニュートンでもアインシュタインでも原因と結果の関係性が確定できました。ところが、今回は原因が分かっても結果が確定できないという関係性が、人間認識の基礎になりました!いい加減と言うこととは別の人間の限界がわかりますよね。前者は決定論、後者は非決定論といいますが、わからないと言っても、確率的には決定的に分かるのです。
            この現象を電子について偏微分方程式で記述したのが、シュレディンガーです。
            久々の物理学|-|-|-|-|by ネコスキイ

            物質の階層構造と4つの力連載4 3

            2009.03.21 Saturday
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              考える物質の運動範囲は、物質によって違います。それに応じた力学も違うのです。
              仝胸辧Τ忙辧ε纏辧Εォークなどに働く力に対しては量子力学が対応します。⊃祐屬粒萋阿垢詒楼呂任魯縫紂璽肇麥漏悗対応します。1宙というまだよく分かっていない範囲ではアインシュタインの相対論的力学が必要です。それより広い範囲や、クォークより小さい範囲については未知の力学が必要でしょう。
              力の方面から言うと、核子を結合させる力は「強い力」、核子を崩壊させる力を「弱い力」、電磁力、重力が、今知られている力はこの4つの力です。それぞれに力学法則が違います。それに対応した物質の階層があります。それを統一しようとしたのがアインシュタインです。
              久々の物理学|-|-|-|-|by ネコスキイ

              核分裂と核兵器の差違  連載42

              2009.03.21 Saturday
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                核分裂については、核子の結合力と反発力のバランスで、自然崩壊するかどうかが決まります。これが山下達郎の歌「アトムの力」です。中性子は、単独では不安定で、崩壊して陽子と電子とニュートリノになります。驚くべきは、質量的には陽子に姿を変えることです。これをβ崩壊といいます。電子または陽電子の放射線を出します。その他、ヘリウムの原子核を放出するα崩壊、電磁波を放出するγ崩壊もあります。これらの自然崩壊の元素、放射性元素の起源は超新星の爆発によってばらまかれたものです。自然に存在するウラン238の半減期は45億年なので、崩壊して最後にたどり着く鉛206との割合から、地球の年齢は46億年と推定されてます。
                核分裂は天然ウランのように自然に起こることもありますが、中性子をぶつければ人工的にも分裂させることができます。発見したのは、1938年、ハーンとシュトラスマンです。ほんの80年前、「蟹工船」が書かれた頃です。炭素一個の燃焼の50倍以上のエネルギーを放出するウランの核分裂です。一回の核分裂で放出される中性子は2.5個なのでネズミ算的にウラン原子は崩壊するため、これを連鎖反応と言っています。但し、中性子数は連鎖反応のための必要条件ではありますが十分条件ではありません。それは中性子を吸収する可能性があるからで、天然ウランの1%の以下しか存在しないウラン235を分離して取り出す技術がないと連鎖反応を確実に起こすことはできないのです。したがって、この技術を開発しないと原発も核兵器も作れませんね。ウランの分離機械の輸出禁止になるのはこの理由からなのです。
                久々の物理学|-|-|-|-|by ネコスキイ

                ラ・ヴィ・アン核融合  連載41

                2009.03.20 Friday
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                  核融合で太陽に等しいエネルギーをつくりだせば問題は解決できるのか疑問です。重水素の原子核どうしを融合すると質量欠損の分だけエネルギーが放出されることを利用しますが、巨大なエネルギーになります。フランスのカダラッシュに実験施設をつくりますが、どこまで超高温高圧が技術的に実現できるかが問題です。地球上の水中には重量比で5000分1の重水素が含まれてますので、1トンの水1000キロリットルなら、0.2キロリットル、200ミリリットルの重水素が存在します。これはコップ一杯ぐらいです。これがすべて核融合すると、2×10の16乗ジュールていどが運動エネルギーに転換します。
                  久々の物理学|-|-|-|-|by ネコスキイ

                  進歩と科学と詩人 連載40

                  2009.03.19 Thursday
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                    連載も30ぐらいで終わろうと思ってましたが、40でも終わらないので、教科書としている「物理学の基礎」が終わるまで続けたいと思います。やはり復習すると不理解な点や新しく付け加わった点、新しい視点が見えてきます。そのことが老いた脳ミソを活性化しているようにも思います。乗っている電車、コウコウたる街の灯をみるたびに、この物理学に帰ります。ヘラクレイトスやルクレティウスのように物理詩人がいてもいいのではと考えています。電磁誘導が何の役にたつのかわからなかった時代とは隔世の感があります。クォークの構成やニュートリノの質量が分かっても何の役に立つのかはまだまだ遠いです。まだ、宇宙の何たるかは99.99%わからない、と言うより、分かれば分からない所が指数関数的に増えてくるのですから、焦るなかれですよね。トポロジーやテンソルなんてわからなくても生きて行けるのです。でも、少し知れば、社会と自然認識は日々、激烈な変化と進歩をとげていることが、痛いほどわかりますよね。死ぬまで人間なら、知ることとその活用で進歩に貢献するのが生き甲斐じゃないかと思います。
                    久々の物理学|-|-|-|-|by ネコスキイ

                    核融合と核分裂  連載39

                    2009.03.19 Thursday
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                      質量数が大きくなると一定程度まで、核子一個あたりの平均結合エネルギーは比例的に大きくなりますが、もっと大きな原子核なら、原子核をバラバラにしようとするクーロン斥力の位置エネルギーが増加するので、結合エネルギーがその分マイナスされます。すると、バラバラに分裂する方向になりがちですよね。だいたい、質量数が60前後が安定的だと言われています。ということは、それ以上大きくなると原子核の自然的性質で核分裂しやすいってことです。また、逆に60以下なら核融合する可能性があります。質量数が60は、陽子と中性子の合計が60個ですので、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛の辺りです(というのは、原子番号30が亜鉛ですが、中性子が陽子数より多い場合があるからです)。ここからは、融合、分裂、中性子、陽子の崩壊。さらに、ウランの核分裂に入ります。

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