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「殿、利息でござる」の無私

2017.05.25 Thursday
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    JUGEMテーマ:映画

     

     この映画は、今新進気鋭の歴史学者の磯谷氏の著作の一部を映画化したものです。

     

     映画は、歴史の中で、「無私」を描くと喜劇になり、「悪徳」を描くと悲劇になります。

     多くの金貸屋は江戸時代において「悪徳」の典型のようなものですが、この映画においては地域の存続という一点で、子々孫々まで「無私」の精神を貫くという点で金貸屋、酒屋そして肝煎り(庄屋)が団結しました。

     

     フィギュアスケートの羽生弓弦さんも出演し話題になり、昨年ヒットした映画はレンタルされてじわじわと歴史愛好家に支持されて広がっています。

     歴史資料から説き起こし、従来の画一的な歴史観や中央集権的な考えから脱却した歴史叙述は、多くの人にとって真新しいものです。また、その歴史が現在にも引き継がれ、過去を生きた人物から引き出される教訓が現在に染み渡るのです。

     

     英雄史観は往々にして政権をとった人物の武勇伝ですが、司馬遼太郎氏はその英雄に民衆を組み込んだところが注目されました。今回、「平成の司馬遼太郎」と言われる磯谷氏はもっと大衆的な群像を英雄として、史実から扱っています。

     藩が統一せず「日本国」がない時代には、それぞれの地方主義があってそれが真理だった時代があり、その真理を探究することが歴史科学なのだと今さらながら考えるきっかけとなりました。

     

     先般、流行っているという『応仁の乱』をざっと読んで、著名な英雄のいない大戦の複雑な駆け引きは、簡単に言うと武力をともなった権力闘争でしたが、時代は違えどもこの映画の「無私の人々」はそういう権力者のもとで知恵を出して抵抗して生きた歴史であったのです。

     

     歴史史料に頼りすぎる史料主義には組しないとしても、連綿とつづく正義の歴史は民衆に多くあるのではないでしょうか。

     

     

     

     

     

    映画談義のパラディソ|-|-|-|-|by ネコスキイ

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