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驚くべきニュースが飛び込みました。
ブルームバーグからです。
トランプ大統領が日米安保条約は不公平だから「破棄」したいと漏らしているらしいのです。
日本が攻撃されたらアメリカは日本を守るのに、この条約は、アメリカが攻撃されたら日本は守ってくれないじゃないか、と。
いつも「俗論」を利用する大統領の発言だと思いますが、「左翼」の人たちを刺激する内容ではあります。
でも、再三言っているように、日米安保は日本や日本人を守る条約ではないので、トランプ大統領は認識が誤っています。
また、安保条約第2条に「締約国は、その国際経済政策におけるくい違いを除くことに努め、また、両国の間の経済的協力を促進する。」となっていて、アメリカ経済にとって一番おいしい部分までも廃棄してしまうことになります。
アメリカは日本を防衛する義務はないという点に関して、
日米安全保障条約の第5条には「共通の危険に対処する」とあります。(外務省: 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約 参照) しかし、アメリカが日本を防衛する義務を定めたものではないのです。(外務省:主要規定の解説)
日本を防衛するかどうかは、アメリカ議会(アメリカ国民)が、アメリカの国益になるかを基準に、毎回、個別に判断(議決)するのです。だから、第5条に「自国の憲法上の規定及び手続に従つて」とは、こうした意味だと解釈すべきなのです。
1971年のアメリカ機密文書(機密指定解除)には、
「在日米軍は日本を防衛するために駐留しているわけではなく、韓国、台湾、および東南アジアの戦略的防衛のために駐留している。在日米軍基地はほとんどすべてが米軍の兵站のためにあり、戦略的な広い意味においてのみ日本防衛に務める」
「在日米軍は日本を防衛するために駐留しているわけではなく、韓国、台湾、および東南アジアの戦略的防衛のために駐留している。在日米軍基地はほとんどすべてが米軍の兵站のためにあり、戦略的な広い意味においてのみ日本防衛に務める」
「戦略的な広い意味」、つまり、在日米軍基地を守る範囲で、それは、日本防衛にも資する場合もあるであろうということ。
〇1982年4月、当時のワインバーガー米国防長官は、米上院歳出委員会で「海兵隊で日本を守る必要があるのか」との質問に対し、「海兵隊は日本を守るためにいるのではなく、西太平洋・インド洋へ展開するために配置している」と答弁。
〇チェイニー国防長官(当時)は米下院軍事委員会で「日本は米軍駐留経費の75%を負担してくれている。極東に駐留する海兵隊はアメリカ本土から出動するよりも安いコストで配備されている」
よって、アメリカ軍が戦闘に参加することになってもNATOのような統合指令部がないので、日米がそれぞれの判断で戦うのであって、アメリカ軍は、アメリカの国益にならない戦闘はしないのです。