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張成沢(チャン・ソンテク)の特定秘密
いきなりのニュースで驚きましたが、クーデターの罪で銃殺刑になった張成沢(チャン・ソンテク)氏には何か、「特定秘密」になるようなことがあったのではないかと思うところがあります。
国会の規則を破って訪朝し張氏と会談したアントニオ猪木氏は、詳しい内容について語りません。
中国との親密で経済的な仲を築いてきた張氏には、逆スパイのような嫌疑がかけられたのかもしれません。
いずれにせよ、ちょうどアメリカ副大統領がち中国訪問の後、「特定秘密保護法案」公布の後、という事態が重なっただけに、何か勘ぐりを入れたくなるような気がします。
そこで、アメリカの北朝鮮クーデタ計画が失敗したと考えれば、すっきりとした説明が行くように思います。それは「特定秘密」なので情報は出ないでしょうが、推理小説的には面白いシナリオなのかもしれません。
そういうアメリカ情報は出さないから、逆に援助を強化しろ!!という要求を北から突き付けて来ることもできます。
何故なら、アメリカの権威が落ちるからです。国内経済的にもいつデフォルトに陥いるかわからない情勢の中で、在外米軍のプレゼンスを減らさないと、どんどんアメリカ財政の赤字が膨らむというジレンマに陥っています。
イランとの戦争に備えるならば、北朝鮮の脅威をあらかじめ削ぐことを考えるのが、軍事費を減らす方法としてよいと考えることもできます。
事実、アメリカ大統領選挙候補に出たポール上院議員は、在外米軍削減を訴えています。それが多くに支持されるかどうかは別として、そういう意見をも言わざるをえないほどひっ迫したお家事情なのは誰でもわかります。
日中の緊張に関連した同盟関係を主張するならいつでも衝突していいはずなのに、事実、ニアミスは報告されているわけですが、中国との戦争を避け、イラン一本に絞るためには、北朝鮮との緊張を無くすのが良かったはずです。
それを甘く見てクーデター失敗に終わると、アメリカ財政に跳ね返り、2正面作戦の継続を続ける必要が軍部から迫られます。すると、ハリケーンで堤防も築けない地方や疲弊したアメリカ国民にまた貧困を押し付けねばなりません。しかし、一方で、近代国家の理想を掲げたオバマ大統領の国民皆保険制度という理想も、米国民の夢ではあります。
そういうジレンマに立たされた年末、2月にはまた米債務デフォルトの危機に見舞われ、FRBの金融緩和縮小は遠のき、国からはどんどん金が外国に流されていくことになり、アメリカは大変な時代になります。
実は、どちらに転ぶかの号砲が今回のアメリカの北朝鮮クーデタ計画にあったと思っています。
そんなアメリカのかつて南米で使ったCIA作戦が北朝鮮には通じないことが分かったはずです。
張氏の特定秘密とは、そういうことだろうと憶測しています。
悪しからず。
「資本論」とマンデラ氏
先日、マンデラ氏が亡くなりました。オバマ大統領も彼の人生なくして今の自分は無い!とまで断言しています。マハトマ・ガンジーも南アメリカの人種差別で覚醒しました。
不肖、私めも、まさにその流れの中にあるのは間違いありません。
20年以上も前に、カンパを集めてAALAを通してマンデラ氏擁護の運動に送った記憶は今も記憶に新しいです。
死刑囚で獄中27年のマンデラ氏が大統領になるまでの映像を見ていると、反アパルトヘイト運動を激しくたたかってきた時よりも、獄中から釈放された時の方が、顔が柔和になっているのは歳のせいだけではないでしょう。
現在は、南アフリカでは日本の部落解放運動のように行き過ぎもあり、白人排斥まで起こっているそうです。
しかし、マンデラ氏は自分を弾圧した白人も釈放後、寛容に扱ったと聞きます。
「倍返し」はしないというのが差別をなくす方法なのです。
「サラフィナ」というミュージカル映画に見られる溌剌とした高校生たちの笑顔を見た時、マンデラ氏と南アフリカが解放される日も近いと感じました。当時の亡命者である歌手ミリアム・マケバ(女性)を慕って涙を流したものです。
さて、アパルトヘイト政策を植民地政策として進めたセシル・ローズについて、実は「資本論」最後の章、最後の行に出てきます。
これはマルクスの盟友エンゲルスによって補足されたところではありますが、基本はマルクスの遺稿です。
少し抜き書きしてみましょう。
【「資本論」13 1989年、P1500 新日本出版社 より】
二 取引所
(1)(「資本論」)第三巻第5篇、とくに(第27)章から、資本主義的生産一般において取引所がどのような地位を占めるかが明らかになる。・・・・全生産を(略)、相場師の手に集中し、その結果、取引所を、資本主義的生産そのもののもっともきわだった代表者にする傾向をもつ。
このあと、マルクスが草稿を書いた時代よりずっと取引所は規模や取引速度が増していることを、資本蓄積論を交えて語りながら、最後に取引所から見た植民地についての位置づけを書いています。それは、・・・・
(7)次に植民地。これは、今日では(1895年当時)、純粋に取引所の出張所である。取引所の利益のために・・・・アフリカは、直接諸会社に賃貸しされ(ナイジェリア、南アフリカ、ドイツ諸西南および東アフリカ)、またマショナランド(注1)とナタールランド(注2)とは、取引所のために、ローズによって分捕られた。
(注1)のちのローデシア、(注2)マタベルランドのこと(エンゲルスの間違いと言われる)
現在は、資源国としての南アフリカの地位は高く、為替取引(南アフリカ・ランドZAR)はもちろん、当然、株式取引の上場会社もあります。
しかし、すでに、エンゲルスが1895年当時から、南アフリカの取引所での地位を「出張所」として見抜いていた眼力には恐れ入ります。そして、資本利益が、植民地化と黒人差別政策にあるというところまで、「資本論」補足は明らかにしているのです。
マンデラ氏の人間性については色々語られ、また、彼の個別政策や政党グループについても賛否両論がありましたが、差別によって儲けた人々は、是非この科学的分析を知ってほしいと存じます。
そして、NISAで儲けようとしている現在でも、差別の原因、セシル・ローズ政策にまで立ち戻って、来るべき未来社会はどうあるべきかを、考えてみてはどうでしょう。
さらに、この分析が、アメリカのオバマ氏にも通じるよう祈ってやみません。
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