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    ピケティ「資本論」の結論

    2015.03.22 Sunday
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      評価:
      トマ・ピケティ
      みすず書房
      ¥ 5,200
      (2014-12-06)

       この頃大流行のトマ=ピケティ氏の「21世紀の資本」を読みました。
       現代教養人必須の書物ではあります。「パリ白熱教室」
      (http://video.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E3%83%91%E3%83%AA%E7%99%BD%E7%86%B1%E6%95%99%E5%AE%A4)
       で人気なのですから。
       以前も、「ハーバード白熱教室」という流行ものがあり、このブログでぶった切ったような記憶があります。
       ただもう、このごろあまり見かけなくなりました。
       
       一般的にこの手の本の真偽は、旧ソ連が社会主義・共産主義ではなかったと認識しているかどうかで決まります。
       

       結論からいうと、「21世紀の資本」の内容は「偽」です。
       

       旧ソ連を共産主義だったと認識しているからです。この軸をしっかりしないと、他の議論は皆嘘っぽく聞えるのです。
       
       題名はフランス語版ではまさに「資本論」となっていて、もちろんマルクスにぶつけてきています。
       「資本論」なるものは、多くの人が書いていて、あのホリエモンも書いているで、そのことはどうでもいいことです。

       問題は内容です。
       クズネッツ理論を資料的に打破し、帝国主義国アメリカで大流行したのが話題になっています。
       解説本も、この本はマルクス理論とは似ても似つかないものだと結論しているほどです。
       
       
       「資本主義の根本矛盾は r > g  にある」!!


        つまり、資本所得 > 労働者所得 が資本主義では続き、格差社会がひどくなる。
       格差が縮まるというクズネッツ理論よりも良いとしても、なぜそうなるのかの分析がまだないのです。
       
       受験生なら、この覚え方は、「レーザーラモン r g 」プレミアムなフォー!!という感じです。
       そういう意味で、あまり科学的でないということです。
       雑誌「プレジデント」で言うように金儲け理論にも使えます。
       

       とはいうものの、資料も納得のいく配置、様々な貧困についての文学の引用も興味を引く内容になっています。
       こういう風に読めば、世界文学も面白いのだという解説でもあるのです。
       困ったことに、マルクスを明らかに誤解しているし、致命的なのはそれを自覚していない点です。
       これは当代随一の経済学者としては情けない限りです。
       

       こういう思想も、かつての「ハーバード云々」と同じ運命をだどるでしょう。
       しかしながら、これから逐次的な解説を試みるつもりです。
       乞う、ご期待。

      経済・税財政論・会計学|-|-|-|-|by ネコスキイ
       
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